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目次
はじめに:なぜ私たちは継続できないのか
「継続は力なり」
このフレーズを何度聞いたことでしょうか。でも実際には、私たち多くのビジネスパーソンは継続に苦しんでいます。私自身、何度「今年こそは英語を勉強する!」「毎日30分の運動を欠かさない!」と誓ったことか…そして数週間後には何事もなかったかのように元の生活に戻っている自分がいました。
実は、これは私だけの問題ではありません。『継続する技術』の著者である戸田大介さんが約2万人のユーザーの行動を調査したところ、ランニングを始めた人のうち約94%が30日以内に挫折していることが判明しました。ストレッチも筋トレも勉強も、8〜9割の人が1ヶ月も続かないのです。
意志や根性だけで継続しようとすることがいかに難しいか、数字が物語っています。
では、どうすれば私たちは継続できるようになるのでしょうか?
📊 継続するための3つの原則
戸田さんが5万7000人を調査した結果、次の3つの原則を守ると30日間の継続率が8.23倍になることがわかりました。
- すごく目標を下げる
- 動ける時に思い出す
- 例外を設けない
この3つの原則を実践している人は、周りから「あの人はなんでも続けられる」と思われている人かもしれません。それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
原則1:すごく目標を下げる
🔑 5分ルールの驚異的な効果
私たちビジネスパーソンはつい高い目標を設定しがちです。
「毎日1時間英語の勉強をする」 「毎朝5時に起きて1時間ジョギングする」 「週3回ジムに通う」
こうした高い目標を掲げると、9割の人が挫折してしまうことが研究で明らかになっています。一方、「5分だけ」という小さな目標にすると、継続率が3.13倍も高くなるのです。
例えば:
- 1時間の筋トレ → 5分の筋トレ
- 2時間の英語学習 → 5分の英語学習
- 30ページの読書 → 5ページの読書
💡 なぜ効果的なのか
5分ルールの秘密は「とっつきやすさ」にあります。600ページの本を一度に読もうとするのではなく、「今日は5ページだけ」と思えば始めるハードルが格段に下がります。
さらに、一度行動を始めると「流れで続ける」ことも多いものです。5分のつもりが15分、30分と自然に続くことも珍しくありません。
私の場合、「英語の単語を5つだけ覚える」という目標に変えたところ、毎日続けられるようになりました。中には「もう少しやろう」と20単語くらい学習する日もありますが、最低でも5つは必ず達成できる目標なので、達成感と成功体験が積み重なっていきます。
🏢 日常での応用
業務改善や新しいスキル習得にも同じ原則が使えます:
- 新しいExcelスキルを学ぶ → 毎日関数を1つ覚える
- 英語でのプレゼン練習 → 毎日1枚のスライドだけ作成する
- 業務マニュアル作成 → 1日1ページだけ書く
まずは小さな成功体験を積み重ね、自分の中から「もっとやりたい」という気持ちを育んでいきましょう。
原則2:動ける時に思い出す
🕒 継続しやすいタイミングを活用する
私たちには「動きやすいタイミング」と「動きづらいタイミング」があります。調査によると、何かの前後につなげて行動した人は、そうでない人よりも継続率が約11%高いことがわかっています。
動きやすいタイミングの例:
- 起きてすぐ
- 通勤中
- お昼休み
- 仕事の前後
- お風呂の前
- 夕食後
例えば、「ベッドでぼーっとしている時にゴミを出す」のはめんどくさいですが、「出勤のついでにゴミを出す」のは楽です。同様に、急に読書をするより、通勤中に読書する方が続けやすいのです。
📱 リマインダーの活用
人は忘れる生き物です。4.47倍も継続率が上がるというリマインダーの活用法は次の通りです:
- 継続したいことをやる時間を決める
- その時間にアラームやリマインダーが鳴るよう設定する
- できれば毎日同じ時間に設定する
私の場合、朝のコーヒーを入れる時間に英語学習のリマインダーを設定しています。コーヒーを淹れながら5分間だけ学習するという習慣が定着し、気づけば3ヶ月以上も続いています。
🏢 日常での応用
- 朝のメールチェック後に5分間のスキル学習
- 昼食後のデスクに戻る瞬間に5分間の業界ニュースチェック
- 退社前のPC片付け時に明日のTo-Doリスト作成
既存の習慣に新しい習慣を「便乗」させることで、無理なく継続できるようになります。
原則3:例外を設けない
⛔ 「今日はいいや」の罠
「今日は疲れたからやらなくていいや」「週末だから休もう」
この「例外」こそが継続の大敵です。調査によると、たった1日サボっただけでも69.1%の人が脱落してしまうのです。さらに恐ろしいことに、2日連続でサボると83%の人が挫折してしまいます。
🏆 毎日のコミット
意外なことに、週に2〜3回という感じでバラバラにやるよりも、毎日続ける方が継続しやすいのです。スマホゲームが「デイリーログインボーナス」を設定するのは、毎日触ってもらった方が習慣化しやすいことを知っているからです。
💪 超ミニマムの実行
どうしても時間がない日や体調が悪い日は、ほんの少しでも何かをすることが重要です:
- いつもは30分の筋トレ → 5回だけのスクワット
- いつもは1時間の勉強 → 1ページだけ読む
- いつもは10件のメール返信 → 1件だけ返信する
要は「継続の記録を途切れさせない」ことが大切なのです。
🔄 継続日数リセットルール
継続のためのもう一つの工夫は「2日連続でサボったら継続日数をリセットする」というルールを設けることです。
例えば「筋トレ継続15日目!」というように数えていき、もし2日連続でサボってしまったら「0日目」にリセットするというルールです。これは「続けてきたドラクエのデータが途中で消える」ような心理的抵抗感を生み出し、2日連続のサボりを防ぐ効果があります。
🏢 日常での応用
- 日報作成:いつもは詳細に書くが、忙しい日は1行だけでも書く
- 英語学習:会議が長引いた日は通勤電車で1単語だけでも覚える
- プログラミング:複雑なコードが書けない日は1行でもコメントを書く
大人になると継続がより難しくなる理由
学生時代は部活や塾、受験勉強など、様々なことを継続できていたのに、大人になるとなぜ継続が難しくなるのでしょうか?
それは「環境の違い」にあります:
- 学生時代はサボると大人や先生から注意される
- 大人になると誰も指摘してくれない
- 全て自己責任になる
だからこそ、大人になった私たちは自分で「継続の仕組み」を作る必要があるのです。
まとめ:継続する技術の3原則
- すごく目標を下げる:
- 5分だけやる小さな目標にする
- 少しずつハードルを上げていく
- 動ける時に思い出す:
- 入浴、仕事、食事などの行動の前後に行う
- リマインダーやタイマーを活用する
- 例外を設けない:
- 毎日少しでも必ず何かをする
- 2日連続でサボったら継続日数をリセットする
これらの原則を守ることで、30日間の継続率が8.23倍にもなります。どんなに忙しいビジネスパーソンでも、この3つの原則を実践すれば、様々なことを継続できるようになるでしょう。
私自身、この原則を知ってから、英語学習を3ヶ月以上続けられています。小さな一歩から始めることで、大きな変化を生み出せるのです。
著者より
この本の著者である戸田大介さんは「継続する技術」というアプリも開発されています。広告や課金要素もなく無料で利用できるそうです。興味のある方はぜひダウンロードしてみてください。